暖談亭ごいっしょ

池上駅から商店街に入って進んだちょっと先。木のアーチがかかる細い路地を進んだところに、『暖談亭ごいっしょ』はあります。
扉を開けた瞬間から、ふわっと全身を包み込む出汁の香り。「実家が鹿児島で鰹節屋をやっていて。毎日削って出汁をとってるんだよ」とご主人が笑顔で語ります。
創業は2019年。ご主人が務めていた会社を定年退職したタイミングで、奥さん、娘さんと3人でお店を始めたとのことでした。

調理場のすぐ近くのカウンター席と、ゆったりと過ごせる子上がりのテーブル席。 棚には、鹿児島出身のご主人が揃える焼酎が、ずらっと並びます。

名物は、注文を受けてから１つ１つ揚げる自家製さつま揚げ。 こだわりの白身に野菜を混ぜて作られたさつま揚げは、外はカリっと、中は甘くてふわふわとしていて、まさに絶品。

厨房の反対側には、娘さんが丁寧に仕込みをしたというおでんもあります。 日高昆布と削りたての鰹節の出汁がしみ込んだ大根やこんにゃく、口の中でとろける牛すじ。丁寧な味の食事に、自然にお酒も進みます。

「メニューはお店を始めるときに家族３人で決めました。印刷に携わる仕事をしていたので、メニュー表は私が作ったんですよ」とご主人。
お店のロゴやコースター、割りばしなどのデザインは、同僚の方が餞別にデザインをしてくださったとのことでした。

笑顔の絶えない素敵なご家族の雰囲気に、まるで実家に帰ってきたかのような懐かしさを感じるのは、気のせいでしょうか。 カウンターで食事をいただいていると、奥さんや娘さんとの会話も弾みます。
暖かくて、また帰ってきたくなるような、自然に会話が弾む空間。ぜひ一度、素敵なご家族とお料理に会いに行ってみませんか？